四万十市のかしま山鍼灸整骨院のブログです。
今回は”手のしびれ”が生じる手根管(しゅこんかん)症候群を解説します。
寒い時期は特に起こりやすい症状の一つです。
手根管症候群とは
手首の中央部に”手根管”という神経の通る道があります。
”手根管”には指の腱や正中神経などが通っており
障害されることにより手指にしびれや痛みが生じます。
原因
手根管症候群は原因不明とされることもありますが
一般的に多い原因を挙げてみます。
①手の使い過ぎ
手の使い過ぎで関節や筋肉に負担が生じて起こります。
草引き、パソコンの使用などの原因が多いです。
腱鞘炎などを併発することもあります。
②”むくみ”によるもの
”手根管症候群”は・妊娠中・産後・更年期に多く発症します。
その際に生じる手のむくみや血流障害が原因となるようです。
糖尿病や腎疾患などの疑いがある方も注意しましょう。
③ケガによる合併症
転倒などによる手首の骨折、捻挫が原因となることもあります。
手関節がズレることにより手根管が狭くなるためです。
ケガの後にも適切な処置やリハビリが大事となります。
④腫瘍(ガングリオン)によるもの
ガングリオン(良性の脂肪種)が手根管を圧迫することもあります。
手首にコブのようなものができている場合は可能性が高いです。
整形外科で処置をすることができます。
※MRIやエコーなどでないと判別できない腫瘤の場合もあります。
手根管症候群の徒手検査
”手根管症候群”を疑う場合、超音波、エコーなどの検査となりますが
病院の検査以外でもある程度推測すことができます。
”手のしびれ”という症状だけで”手根管症候群”と断定できないので鑑別は必須です。
チネル兆候
手根管(手首の中央部)を叩くと指先がしびれる現象です。
図では打腱器を用いていますが、指先でトントンと叩いても生じます。
ファレンテスト
両手首を曲げた状態で合わせて30秒ほど保ちます。
指先にしびれが出たら陽性初見となります。
症状
①指のしびれ
”しびれ”は母指、示指、中指の3本が主ですが、薬指もしびれることもあります。
これは手根管に通る”正中神経”の圧迫によるものです。
②指の痛み
指の腱や神経に炎症が生じると強い痛みが生じます。
手をよく使う方は特に発症しやすいです。
③握力の低下
手に上手く力が入らないという症状です。
そのため物を落とす、つまみにくい などの支障があります。
自分でできるセルフケア
”手根管症候群”の治療のポイントは
①手根管の圧迫を軽減させる
②手根管周囲の筋肉(腱)の疼痛緩和
③神経の血流を良くする
これらを踏まえた上で対策を説明します。
手首・指のストレッチ
手根管を広げ、筋肉の緊張を緩和させることを目的で行います。
痛みが強くない程度でゆっくりやってみましょう。
手首のサポータ
手を使う仕事をされる方はサポーターも効果的です。
筋肉の炎症や手首の骨のズレを防止するために有効となります。
ただし、サポーターで固定すると神経が圧迫されることもあるため、
しびれや痛みが悪化する場合は止めましょう。
症状の具合によっては手を使う仕事量を減らさないと治りが悪いかもしれません。
手を温める
温めて神経の血流を良くします。
特に冷え性の方は入浴やカイロなどで温めると効果的です。
後述しますが、手首へのお灸もおススメします。
リハビリと鍼灸治療が有効です
当院では主にリハビリとツボの刺激を行います。
手根管の圧迫を取るのに効果的です。
手首の牽引による骨の矯正
手首の骨の矯正やリハビリを行います。
ケガや腱鞘炎を随伴している方には特に効果的です。
手首周囲のツボの刺激
ツボを刺激し筋肉の緊張緩和や神経の活性化を行います。
特におススメのツボは手首中央の”大陵”<たいりょう>です。
手根管に直接刺激をすることができます。
特に”せんねん灸”は自宅でもできるのでおススメです。
手のしびれでお悩みの方は鍼灸治療を検討してみてください。
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かしま山鍼灸整骨院(四万十市)
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