四万十市かしま山鍼灸整骨院のブログです。
4～5月は季節の変わり目のためか難しい症状の患者さんが多くなりました。
今回はその中でも多く来院された”顔面神経麻痺”を紹介します。
顔面神経とは
顔面神経とは脳の神経の1つで顔の筋肉を動かす役割をしています。
顔にも筋肉はたくさんあるのですが、大きく分けて2種類あります。
①表情筋
笑う・怒る・悲しむ時の顔の表情を作る筋肉です。
目を開ける、眉間にシワを作るなども行います。
②咀嚼筋
食べ物を噛む時に使う筋肉です。
口を開けたり閉じたりする際にも作用します。
顔面神経はこれらの筋肉に指令を与えて顔や口を動かす役割をしています。
顔面神経は味覚にも関わる
顔面神経の一部は”舌”にも分布しています。
舌の一部で食べ物の味覚を感知し伝達する役割です。
そのため障害されると味覚障害が起こることもあります。
顔面神経麻痺の症状
上述した・表情筋・咀嚼筋への指令が阻害された状態となり
顔や口を動かす筋肉が思うように動かせなくなります。
どのような症状が現れるかというと
①目の開閉ができない
目を開けたり、閉じたりが行い辛くなります。
そのため視野が狭くなり周囲が見え難いです。
目が乾き涙が出るといった症状も随伴します。
②飲食が上手く口に入らない
水や食べ物を口に入れても噴き出してしまいます。
うがいや、歯磨きもできないなどの訴えも多いです。
また前述したように味覚障害が起こることもあります。
③顔のケイレンやひきつり
顔がピクピク動いたり、”ひきつり”が生じます。
無意識的に起こり勝手に顔の筋肉が動く症状です。
筋肉が固まって動かなくなることもあります。
④病的共同運動
目を動かしたら口が動く、口を開けたら目が閉じる
といった同時に別の部位まで動くことを共同運動と呼びます。
顔の意図した部位が動かせなくなるような症状です。
顔面神経麻痺の原因
顔面神経麻痺は”原因不明”とされることもよくあります。
疲れやストレスによる”免疫力の低下”が大きな要因とされていますが
ここでは特に原因となりやすいものを挙げていきます。
①感染症
顔面神経麻痺はウイルスとの関係が示唆されています。
特に帯状疱疹の原因となる”ヘルペスウイルス”との関与があり
やはり免疫力が落ちた際に起こることが多いようです。
②カラダの冷え
寒い時期に外で冷えたら発症したという例も多いです。
冷えは”筋肉が固くなる” ”神経の血流が悪くなる” ”免疫が低下する”
などと顔面神経麻痺には非常に悪い要素が含まれています。
③ストレス｛それに伴う・緊張・睡眠不足など｝
顔面神経麻痺と大きく関与するのがストレスです。
・脳の疲れ・顔の緊張・食いしばり・睡眠の質の低下
などは顔面神経や顔の筋肉へ大きく影響します。
④脳疾患によるもの｛または後遺症｝
顔面神経は脳の神経ですので脳疾患の可能性も考えなければいけません。
・めまい ・吐き気 ・頭痛 ・手足のしびれ ・発語障害(ろれつが回らない)
などといった症状が随伴するようなら医療機関に受診しましょう。
また、手術後でも顔面神経麻痺の後遺症が残ることもあります。
脳疾患の家族歴などもあればご家族とも話し参考にしてみてください。
東洋医学的な見解では
東洋医学では顔面神経麻痺を面癱(めんたん)と呼びます。
やはり・風邪・寒邪といった原因が考えられており
風に当たる、カラダを冷やすと発症しやすくなります。
また、臓腑では”肝”との関りが深いです。
東洋医学の”肝”は顔や筋肉の緊張などに関与します。
詳しくは過去のブロブも参考にしてみてください。
東洋医学の診察”肝”の不調
顔面神経麻痺の鍼灸治療
・緊張の緩和・神経血流の改善 ・免疫力の向上
などがキーポイントとなる本症ですが鍼灸治療が効果的です。
当院での主な治療を紹介します。
①肩・首・背中への施術
顔面神経麻痺の方はほとんどが肩・首のこりがあります。
そのため、まずは必ず肩や首の緊張を除きます。
脳への血流改善とカラダの緊張を解く目的です。
②顔への施術
顔の幹部へのリハビリや鍼灸治療を行います。
筋肉の緊張を解き顔面神経の血流改善が目的です。
③自律神経の治療
・不眠・緊張など自律神経症状に対しての治療です。
また、食事や運動など基本的なアドバイスを行い
できる限り生活の質を向上できるようにします。
病院で治療の場合
原因や診断によっても対処法は異なります。
このブログでは病院の治療に関しては専門外ではありますので
詳しくは医療機関に相談し適切な処置をご検討ください。
①抗ウイルス剤
顔面神経麻痺の原因となるウイルスを抑えます。
ステロイド(ホルモン剤)と同時に投与することが多いようです。
ビタミン剤や筋弛緩剤などを用いることもあります。
②局所への注射
ボトックス(神経の働きを抑える)などを用います。
首にある”星状神経節”という神経へのブロック注射なども有効なようです。
③外科的手術
筋肉や神経に対しての外科的な手術を行います。
様々な治療があるようですので医療機関にご相談ください。
症状の緩和に鍼灸治療が効果的です
顔面神経麻痺で悩んでいる方は非常に多く難しい症状です。
鍼灸治療は神経の活性化や緊張緩和に有効な手段となります。
症状の緩和やリハビリの手段として検討してみてください。
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かしま山鍼灸整骨院(四万十市)
住所:四万十市古津賀１丁目１３１番地
電話:080-1990₋9296
診療時間：9時～12時 14時～19時
定休日：火曜日 ※祝日は不定休 ご相談下さい
※土曜日は午前中までです。
※日曜日も診療しています。
当院ではマスクの着用、手指消毒、換気などを行い
新型コロナウイルスの対策をできる限り徹底しています。
皆さんも感染拡大の予防にご協力ください<m(__)m>
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